現在のロシアの大統領は、プーチン氏です。彼は、選挙で選ばれて、大統領になりました。一部には、大統領選挙には、プーチン氏の側近らによる選挙の不正があったとも言われています。しかし、いずれにしろ、プーチン氏は、ロシア国民の圧倒的な支持を受けて、大統領に就任したのです。それは、プーチン氏が、ソ連崩壊後のロシア社会における経済の混乱や、政治の混乱を収拾したように見えたからでしょう。

その意味で、プーチン氏は、ロシア皇帝ではありません。もし、来年の大統領選挙で、プーチン氏が勝てなければ、プーチン氏は、大統領の座には留まれません。そのため、プーチン氏は、プーチン氏に対抗する候補者が立候補できないようにしたり、しているようです。例えば、反プーチン派のリーダー、ナワリヌイ氏がその代表例です。ナワリヌイ氏は、毒殺されそうになりましたが、ドイツの病院で一命をとりとめ、ロシアに戻り、逮捕・投獄されています。

その様な意味では、スターリンも同じように、政敵を殺し、1代限りの皇帝の座に就いたとも言えます。プーチン氏も同じようなことを狙っているのかも知れません。ロシアには、そのような政治を許す土壌があるのかも知れません。とは言え、そのような国家は、長期的には、歴史の中で衰退してゆくでしょう。